日経平均/TOPIX/JPX400どれに投資すべきか?分散投資視点でTOPIXに

つみたてNISA・iDeCo対象商品のうち、インデックスで国内株式が投資対象であるファンドの選択肢として、「TOPIX」「日経平均」「JPX日経インデックス400」に連動するファンドがあります。

どの指数に連動するファンドに投資すべきか、定量・定性から評価し、検討しました(2021年1月に)。

結論、定量面では、日経平均の過去のパフォーマンスが高いが、有意な差とはいえないので、定性面で、組入銘柄が多く分散されており、機関投資家が用いることが多いTOPIXに連動するファンドを選択しました。

定量評価

つみたてNISAの対象になっている3本のETFを分析対象に、2014年3月〜2020年12月の6年9ヶ月のデータを用いてい、過去のパフォーマンスを比較しました。

  • ダイワ上場投信 – 日経225(2010/10/29~)
  • ダイワ上場投信 – トピックス(2006/1/4~)
  • ダイワ上場投信 – JPX日経400(2014/3/25~)

2014年3月31日に購入し、2021年12月31日に売却するとすると、パフォーマンスは日経平均が一番高かったです。 日経平均の平均月次収益率が0.95%、TOPIXが0.69%、JPX400が0.68%でした。

日経平均とTOPIXの平均月次収益率に差があるのか、t検定をするとp値は0.72で、有意さ差があるとは言えない結果でした。この期間では、たまたま日経平均の平均月次収益率が高かった可能性もあります。

分析に用いたプログラムコードや詳細は下記をご覧ください。

Pythonで国内株式インデックスETFのパフォーマンスを比較してみた

定性評価

銘柄数を比較すると、日経平均が225銘柄、TOPIXが2,176銘柄、JPX日経インデックス400が400銘柄です。

日経平均は株価合計を除数で割って算出されるため、値がさ株と呼ばれる株価の大きい銘柄のウェイトが大きくなっています。ファーストリテイリング12%、ソフトバンクグループ6.3%、東京エレクトロン5.0%で、これらの銘柄の影響を大きく受けます。

規模別に比較すると、日経平均、JPX400がほぼ、Mid以上であるのに対して、TOPIXはSmall10%含まれていることがわかります。

TOPIXが組入れ銘柄数が多く、銘柄の規模でもSmallも含まれていることがわかりました。詳細は、Tableau Publicに公開しているので、下記よりご確認ください。

まとめ

  • 2014年3月〜2020年12月の期間は、日経平均がパフォーマンスが高かったが、有意な差ではない
  • 組入れ銘柄数は日経平均が225銘柄、JPXが400銘柄に対して、TOPIXは2176銘柄
  • 組入れ銘柄の規模は、日経平均、JPXが95%以上Middle以上だが、TOPIXはSmallが10%含む

上記から、つみたてNISAやiDecoに組み入れる国内株式インデックスファンドとして、分散投資視点で、機関投資家が用いることが多いTOPIXに連動するファンドを選択しました。