民間求人とハローワーク求人を比較してみた

「有効求人倍率」は、ハローワーク求人が対象であり、民間の求人は対象外です。ナビサイトやエージェントが普及している現在、有効求人倍率は、雇用全体をどの程度表しているのだろうか?

民間の求人データとして、全国求人情報協会が公表している求人広告掲載件数データがあります。このデータとハローワーク求人データの傾向を、2020年4月の断面データで比較します。

ポイント
  • 民間求人数は91万で、ハローワーク求人数220万の半分以下
  • 民間求人はパート求人(73%)が多い
  • 民間求人は南関東(42%)が多い

データ説明

民間の求人データについてです。求人対象の主要15社がどこかはわからなかったです。

  • 公表期間:公益社団法人全国求人情報協会
  • 対象:主要15社広告データ(労働者派遣、職業紹介案件は除く)
  • 公表時期:月次。対象月の翌月後半。
  • ポイント:週ごとの広告データの提供を受け、職業大分類別、雇用形態別、都道府県別に再集計し、週平均値を算出。複数の職種・雇用形態・勤務地募集がある場合は分類別にカウント。

ハローワークの求人データについては厚生労働省が毎月公表している「一般職業紹介状況」データです。

有効求人倍率を正確に知ろう!一般職業紹介状況データを可視化

雇用形態別動向

2020年4月で、民間求人数が91万、ハローワーク(公共)求人数が220万と、ハローワーク求人数が民間求人数の2倍以上あります。

雇用形態別にみると、公共求人のパートが39.1%であることと比較して、民間求人はパートが72.9%とパート比率が高いことがわかります。

職業別動向

職業別にみると、民間求人はサービスが39.6%、販売が23.6%と、公共求人と比べて高いです。民間求人のサービスの中でも「接客・給仕」(民間求人全体の18.6%)が高いです。雇用形態がパートが高いからだと考えてられます。

地域別動向

地域別にみると、民間求人は南関東が41.9%と圧倒的に高くなっています。地方ほどハローワークが強いと言われることがわかります。

さらに都道府県別に民間と公共求人の割合をみてみると、東京、神奈川、埼玉が民間の求人割合が50%程度ありますが、その他では民間の求人割合が小さくなっていることがわかります。

さいごに

民間求人は、ハローワーク求人と比較して、パート・南関東の割合が高い傾向があり、ハローワーク求人情報から算出されている「有効求人倍率」をみる際は、あくまでハローワークの傾向であることに注意が必要であることを再確認できました。

民間求人の求職者の動向については別のデータがみる必要がありそうです。失業率の「労働力調査」、有効求人倍率の「一般職業紹介状況」以外にも労働市場に関する政府統計があるので、今後も調べてデータで可視化していきたいと思います。

作成したダッシュボードは公開しているので、記事中の細かい数字の確認などにご覧ください。


民間とハローワーク求人比較